自社株買いの後の処理
自社株買いとは、発行した株式をその会社自ら購入する行為のことです。
自分たちのことを一番わかっている人たちが自社の株を購入すると言うことは
今株価が安くなっています。買い時ですよ!と言うメッセージになります。
そもそも発行された株式はどのように処理されているのか
まず新しい事業を開始する際に、株式100株を@1,000で発行した場合
貸借対照表には
現金 100,000 資本金 100,000 と記載されます。
その後、自社株買いにて20株を@800で買い戻した場合
自己株式 16,000 現金 16,000 となり
現金は相殺されますが、自己株式は貸借対照表の右側株主資本の末尾に
△16,000という控除される形で記載されます。
なぜ自社株買いするのか
消却することで株主へのアピールになる。
自己株式を自社のプールされているお金で消却します。
①消却の会計処理
その他資本剰余金 16,000 自己株式16,000
すると、例えばその年の会社の儲けが8000円だった場合
今まで100人で割って 8000➗100=80円の配当が
20株減ることで 8000➗80=100円の配当になります。
そうなれば、周りのみんなもその株を欲しがり、株価も上がります。
②ストックオプションとして活用
社員に自分たちの株を買う権利(価格はその時に決められた固定)を与えます。
自分たちが頑張れば頑張るほど株価は上がり、差額が社員の儲けになります。
優秀な社員に留まっていてほしいが支払うボーナスがない場合の代わりとなります。
③増資の際に振り当てる。
新たに別の事業をスタートさせたい場合
また株式を発行します。
100株を新たに募集する場合。
現金 100,000 資本金 80,000
自己株式 16,000
その他資本剰余金 4,000 ← 差額がプールされます。
増資の際は、株主がすぐに利益出るのか?無理だろ、と疑心暗鬼になり
興味がなくなり持っていた株を売ってしまうことがあり
株価が下がりがちです。
自社株買いは、株価が安いサインとなるので株価が上がりがちです。
ただし、本当に大事なのはそのあとの処理です。
株価は人気によって価格が上下しますが
確認すべきは株価と本来の会社の価値との差額です。
その差額を見極めて、買い時かどうか見極めましょう。